【REVIEW FILE】血のつながりは、最も強い呪い。5人が語る『アメリアの息子たち』

異国の森。古い館。美しさに執着する母。
そして、逃れることのできない家族の血。ガブリエル・アブランテス監督が描く怪奇譚『アメリアの息子たち』

怪談師、作家、お化け屋敷プロデューサー、映画ライターから寄せられた応援コメントをご紹介します。

夜馬裕(怪談師・作家)

異国の地、深い森、古い洋館、奇妙な家族。始めから終わりまで、絡みつくような、息詰まるような不穏さが漂い続ける。血のつながりこそ、何よりも強い呪い。ようこそ、嫌悪と倒錯のおぞましき世界へ!


牛抱せん夏(怪談師・女優)

誘拐事件が発端だと思ったらとんでもない。冒頭部分に重要な演出があるのでしっかりと目に焼き付けて鑑賞してほしい。自身の「美」のためなら恐ろしい手段を厭わないアメリア。日本のむかし話『山姥』を彷彿とさせる作品。しかし、アメリアの「いつまでも若く美しくありたい」という気持ちが痛いほどわかる……あれっ? もしかしてすでに彼女に取り込まれている!?


深津さくら(怪談師・作家)

その人は世界で一番美しく、世界で一番幸せだった。その人が暮らす世界で一番豪奢な館は、ただ静かに眺めていたこの世にある美しいものを、その人が貪り尽くしてきたことを。その人よりも幸せなものを、その人が狩り尽くしてきたことを。


マイケルティー・ヤマグチ(お化け屋敷プロデューサー)

僕のお化け屋敷でも不老不死・永遠の美を取り扱うことが多く「ナルシストモンスター・アメリア」に共感しそうになりかけたが、「この世の何処かで起こりゆる…この怪物は絶対実在する…」と思わせられるほど他人の家庭を覗いてしまったトラウマ。最も逃れられない”血統の呪い”。


糸魚川悟(映画ライター)

「ポルトガルの魔女」と言えば、都市ポルトとリスボンは、幼い魔女が成長する姿を描いた名作アニメ映画の聖地巡礼スポット。美しい街並みと魔女は、最高の組み合わせ。ですが、本作で描かれるポルトガルの魔女は最悪です。物語の舞台となる森の奥の館は、上映時間中は常に不穏そのもの。おぞましい野望を持つ本当に実在しそうな魔女との遭遇で、自分の中の「ポルトガルの魔女」観に新たな顔が加わってしまった最恐ムービーでした。

美しさの、その先へ。

森、館、母、血、そして、若さと美への執着。
5人の言葉に共通して浮かび上がるのは、

怪物よりも逃げ場のない、「家族」という恐怖なのかもしれない。

美しくありたいという願いは、どこから怪物へ変わるのか。
そして、血のつながりから人は逃れることができるのか。

5人の言葉の先にある『アメリアの息子たち』を、ぜひご覧ください。

現在、U-NEXTほか、各動画配信サービスにて配信中。