映画監督から、食事に誘われた。
こうした形で監督本人から声をかけてもらうことは、そう多くない。
なぜだろうか?
実は映画監督というイキモノは、意外にシャイなのだ。
そう、その監督は、しばらく前に海外留学から帰国したばかりだという。
どおりで。
国際人になったのだろう。
以前、ご本人は「日本から出る」と話していた。
そして実際に海を渡った。
今回の食事は、その“宣言を実行したことの報告”でもあるようだ。
映画を志しながら、海外へ行きたいと語る人は少なくない。
けれど、実際に生活の場所を変え、
異なる文化や環境の中で映画と向き合う人は、
思っている以上に多くない。
これは、映画でメジャーデビューを目指すことと同じくらい、
ご本人にとって大きな挑戦だったのではないかと思う。
その監督が、カナダで何を見て、何を感じ、何を持ち帰ったのか。
映画について、考え方は変わったのか。
逆に、日本にいた頃と変わらなかったものは何だったのか。
そして、これから何をつくろうとしているのか。
Cinemagoとしても、とても興味がある。
映画は、技術だけでできているわけではない。
どこで暮らし、誰と出会い、どんな景色を見たか。
そのすべてが、いつか作品のどこかに現れることがある。
他国の風は、その監督に何を運んだのだろう。
近く、ゆっくり話を聞いてみたいと思う。
シャイだった映画監督が、
カナダの風に吹かれて、
笑顔で食事に誘うようになったのだとしたら。
それだけでも、
海外へ行った甲斐はあったのかもしれない(笑)。
その続きは、また改めて。
To Be Continued…
Written by
出町 光識
編集者/プロデューサー・ディストリビューター
1968年 東京文京区に生まれ。日本映画学校 第一期生として卒業。
一度は撮影スタジオで助監督として働くも挫折。その後、震災にあったことを機に、ふたたび映画の道へ戻ることを決意。40代半ばにして、日本映画大学に編入学を果たし、映画理論を学びほぐす。卒業後には映画Web媒体でライター兼、編集長を経た後、映画配給を始める。現在は株式会社ゆかし代表となり、『朧の華火』『恋の遠隔操作』では製作を担当。
趣味は休日のプロレス観戦、仙女の推し活をしている。


